HELLO LETTER トップへ HELLO LETTER トップへ カテゴリ一覧へ カテゴリ一覧へ
HELLO LETTER トップへ HELLO LETTER カテゴリ一覧へ

小商い勉強会レポート/「ブランディングってなあに?」

イベントレポート


2020年6月某日。息の長い小商いを育むべく、段階を踏みながら小商いのコツを学んでいくシリーズ講座「小商い勉強会」の2020年度がスタート。
HELLO GARDENで月に2回開かれる『HELLO MARKET』の出店者さんたちを中心に、一般の参加者も交えながら、小商いのコツを7回に分けてテーマごとに学んでいきます。

第一回目の講義には、「KENTO HASHIGUCHI」のハシグチケントさん、「ヤマヤ」の野村泰嵩さんのお二人を講師にお招きし、「ブランディングってなぁに?」をテーマにお話しいただきました!

お店を始める時に一番初めに考えることとは?
自分らしいお店ってなんだろう?
ハンドメイド作家からブランドにステップアップしていくには?

こういった参加者の方々からの疑問に、講師お二人は徹底的に向き合ってくださり、「ブランディング=作品を魅力的に見せる方法」だけではない!奥が深い…と感じた、密度の濃い2時間でした。

小商いに興味がある方や、スタートしたけど何をしたらいいんだろうと、お悩みの方!ぜひご覧ください!


ブランドを確立していくための、ブランディングの道のり

好きなことで小商いをスタートし、それを順調に軌道に乗れることができたらいいですよね。だけど、なかなか売り上げが伸びなかったり、自分の好きなものを作り続けていても先が見えてこないと不安になったり、好きなことを続けて成長するために、どうしたらいいの?と迷子になったりしている方もたくさんいると思います。まずはブランドを確立するためにできること、やるべきことをお二人に伺ってみました。

Q1. 好きなことを続けていきながら、ブランドを確立していくためにはどうしたらいい?


A1.ハシグチ)大きなビジネスではなければ、好きなことを追求突き詰めていけばコアなファンがつくはずです。尖り切れていないと他のブランドと同じよう見られてしまうので、できるだけコアなファンに指示されることを目指すといいと思います。雑務的なことや事務的なことを除いて、好きじゃないものを作る必要はないのではと思う。勿論、しんどくならないぐらいに顧客に合わせたものを作るのは、売り上げを立てるためには重要だけど、唯一無二の「自分の好き」を大事にして続けていくことが軸として重要です

Q2.趣味と思われている視線が気になる…

A2.野村)正統な評価をしてくれる人たちとの出会いのチャンネルづくりが大事。そのチャンネルを増やしていったら、手作りやハンドメイドのレベルではなく作品として評価してくれる人に出会える可能性が出てくるはず。その可能性を上げるにはSNS・オンライン・実店舗のそれぞれでブランドを表現することが重要だと思います。

Q3.知名度を上げていきたい。
売れるものを作っていくべき?作風は統一して行った方が良いの?

A3.野村)このジレンマはいろんなデザイナーの人が抱えている問題なのかなっと思うんですけど。ベースは作りたいものを作り続けていくことで、お金をもらっていく方法を考えていくのがいいのかなと思っていて。小商いレベルで作りたいものを作り続けていきながら自分や家族を養うことができる環境が昔よりは整っているし、それが自分の人生が一番豊かになる方法だと思います。勿論そのためには売れるものを作ってうまいことやっている人よりはちょっと多く努力は必要だけど。
ハシグチ)売れるものを作るのは、一時的な利益は出るけど、作りたいものを作ってニッチなニーズに届くべき人に届くということが続けていくことがブランドを長く続けていくには重要だと思います。

Q4.自分のブランドといえばこれ!というブランドをつくりたいが、つくりりたいものを絞り切れない!

A4.ハシグチ)これ!というものがなくて、とりあえず売れるから作っていることがストレスというわけではなければ、いろんなものを作ってみるのはいいんじゃないかなって思います。4年・5年・10年やっていく中で、自分がどれが向いているのかとまずは裾の尾を広げて行って絞っていくっていう感じですかね。例えば、服ばっかり作っていっても、服以外からの目線で作れなくなってしまって、服から服を作るという思考になってしまいます。なので、別のものに触れて、デザインの知識を広げていって、別の視点を持って自分のブランドに生かしていくということも重要で。いつかは絞っていかないといけないという意識があるのであれば、いいと思います。どれが向いているかなんて簡単にはわからないので。

Q5.誰に向かってものづくりをしていったらいいの?
 (ターゲット・ペルソナを絞るときのコツ)

A5.ハシグチ)僕は使いたいものしか作らないし、カバンは自分のものしか絶対使わないって決めている。同じ感性の人が絶対いて、その人に届けば売れるという感覚でやっていますね。「糸季」(ヤマヤ株式会社のフラッグシップショップ)はどうですか?
野村)店舗とブランドでターゲットの考え方は違うと思います。ブランドはプロダクトの完成度を上げることに注力して、ターゲットを定めていないのがブランド。一方でお店はターゲットを絞っていて、お客さんとはズブズブな関係。オンライン・オフライン双方で繋がるようにしていて、オフラインでの交流会なども行っていて。プロダクトアウトとは真逆で、お客さんとお話をして商品の接客をしています。
ハシグチ)なんで違うんですか?
野村)ブランドは、プロダクトとしての魅力を発信する場所。店舗は、販売販路を広げていく場所。店舗の役割をブランドがすると媚びている感じが出ちゃって、お客さんが欲しているものを作らないといけないなと感じたので、役割を明確化するためにお店を作ろうと思ったからです。発信する場所・チャンネルによってターゲットを変えることによって、なるべく広くの人に自分のものを伝えていくというのは手段の一つですかね。
ハシグチ)小商いの場合、実際に対面販売をする合同出店の場や委託販売が、野村さんの考える店舗の役割をしていくってことかなと。委託店舗に取り扱いをしてもらうことで、自分はブランドとしての役割をしながら、お店の役割を両方持つことができますよね。

【「適正な」価格設定を考えよう】

勿論「商売」だから売れるものをつくる、という視点は必要だけど、小商いの大前提は「自分がつくりたくて、納得できるものであること」。
ついついお客さん目線になって、低価格にした方が良いのでは…、高いから売れないのでは…、などの不安が出てきてしまいますが、ここからは、自分が納得いくものを売りながら商いを長続きさせていくための「適正な価格設定」について、お聞きします。

Q1.ブランドを続けていくための価格と、周りの出店者さんとの価格の差。

A2.ハシグチ)僕は、価格を後々上げるのは上げづらいので、最初から卸とのやりとりがあることを想定して価格設定をしました。そもそも価格設定が合わないと言うことは、原価+アルファで販売しているような人が多いハンドメイドイベント出店する必要がないのかもしれないです。そのイベントのニーズが自分のブランドのお客さんじゃない可能性があるので、そこに1日使うのなら、家で内職してオンラインで売った方がいいのかもしれないですね。また、出店地域やオンライン販売などでの価格変更も絶対しません。あと卸販売をするタイミングで起こりがちですが、定価を変えることはしない方がいいです。

Q2. …なるほど!では、イベントで店頭に立つときに、値段に納得してもらうための、アプローチや声がけ・ポップや視覚で訴えるものなど、お客さんへの説明やコツなどはありますか?

A2.ハシグチ)高いものを売る時って説明を付加しすぎると逆に安っぽく見えると僕は思っていて、ポップも要素が増えてくると安っぽくなるので最低限の情報にしてます。声がけもお客さんが手にとったら説明する方が、押し売り感も出ないで、ブランドの価値も高そうに見えるので。値段を高くするためには付加要素をつけた方が良いと考えがちだけど、余分なものは省いて、世界観についてしっかり考えていくことが大事ですね。また世界観を見せるためにイベント出店時にレンタルの机ではなく、自分たちの什器にする、写真をちゃんと貼って、壁に一個ずつかける。など雑多にならない感じにするのが価値を上げることに繋がります。どうかな?
野村)他の人より高いものを売っていきたいんだったら、ディスプレイでの見せ方が重要で、そこに投資をすることが必要。限られたスペースなので適当に置きがちだけど、俯瞰で見た時はどうだろうとかしっかり考えた方がいいです。例えば物と物との空間や縦横のラインも気にしたり。準備に追われてなかなか時間がかけられない部分で、ついついその場の勢いで決めてしまうけど、自分の自信のあるプロダクトが一番魅力的に見えるか、真剣に考えて時間かけていいと思います。

Q3.全体の価格のバランスについて、松竹梅などのバランスを考えていますか?

A3.野村)安い靴下こそ、スタートラインで買ってもらっている認識でいるから、今後の顧客になってくれる想定をして作っています。クオリティが低いものを梅にするという考えではなく、クオリティは一緒で、材料費が安く済むというもので、「松竹梅」を考えていくことが必要。

SNSの活用方法について

きちんとした価格設定をして、クオリティは松竹梅どの価格でも一定であることがブランドの価値にもつながっていくとのこと!自分のブランドにあった出店先や販売方法を考え、付加要素を足すだけでなく、引くことのバランスが、さらに価値を上げて、作品に見合った「価格」に魅せていくということですね。さて、ブランドの価値を多くの人に知ってもらうためには、「SNS」は効果的!…でも実際、何をすればいいのでしょうか。アピールの場としての「SNS」の活用法をお聞きしました。

Q1.ブログとインスタなどのSNSの使い分け・発信する内容はどうしたらいいの?

A1.ハシグチ)特色が違うので、ちゃんと使い分けをした方がいいです。Instagramは、特にビジュアルに特化をしていて、間口も広く多くの人に見てもらえるかと。一方ブログは、コアなファンのためのコンテンツで、賛否両論あるようなことも伝えていくのに特化していますね。  野村)ブログは、気になったら過去の記事を遡って見てもらえる強みがあります。今でもコメントが来たり、メディアの人が取材時に記事を読んでから来てくれるので、自分の考えとかわかってもらっている上で話すことができますし。以前まで、僕のお店は「奈良 靴下屋」WEB検索すると枠外だったが、今はトップに上がっているのは、ブログの記事の蓄積によるものだと思う。Googleは見てくれています!笑
ハシグチ)Instagramの広告が優秀で1日500円からできるんですよ。少額から始められるので、インプレッションを分析して、受注期間などのタイミングでやるのがおすすめです。
野村)傾向としてモノの魅力にもいいねはつくし、必要だとは思うけど、考えていることなど、ソーシャルグッドな広告が良い場合もある。僕の場合、靴下の端材がマスクの紐に使えたので、マスク不足場所などに届けたことを想いを合わせて広告にアップしたら、いいねが3万9000くらいつきました。想いを伝えることは、広告として、戦略としてありだと思います。こういう思いで、物づくりをしている人ってどんな人だろうと見てくれた。それが「いいね」の数につながったんだと思います。
ハシグチ)さらに広めていくためには、公式のLINEアカウントを作って販売会の情報などをコアなファンに流すといいと思います。SNSは流れてしまいがちなので、SNSで告知するのとは別に、LINEアカウントは大事。

Q2.ブランドとして、”作家・作品” どちらをアピールしたら良いでしょうか。

A2.ハシグチ)Instagram・ツイッターの話になるんですけど、最近流行としては、ブランドは”Instagram”で、作家個人は”Twitter”という使い分けをしていて。僕は、「ブランドをやる以上は、作家ができるだけ表に出ない方がいいのでは?」と思ったりもしているんですけど。自分の若さ・容姿に頼って、作家個人が好きで買ってもらっているのは、ものを見てもらえていないことになるので。できるだけブランドのアカウントは、自分のものは載せず、ブランドの作品しか載せない。そうすることで、作っているものに共感してもらえるので、長く続くブランドができるのではと思ったりしますね。ただし、ブランドアカウントを作り込もうとすると規模がデカく見えるので、機械的なビジネス的な要素が見られるのでそれを払拭させるために個人感を見せるために個人用アカウントの効果。ブランドのアカウントと個人アカウントの紐付けは「どう見られたいか」によって選択すれば良いと思います。

Q3.文章が書くのが苦手です…。ブログやSNS書き方コツを教えてください。

A3.野村)デザインの時間よりSNSやラインティングの時間はしっかり区切った方がいいと思います。僕は書くのが好きで、個人的には人柄が伝わるようなものを抑揚や話し言葉で書くようにしていて。書き方の分け方としては、「糸季」のInstagramの文章を多くしているのですが、お店のとしての役割(お客さんとのズブズブな関係)を意識してるから。一方で、商品紹介やオンラインストアの文章は基本は、写真で読み取ってもらっているが、事実(スペック)と意見(着用感・サイズ感)を分けて書いています。文章を負担に感じてしまうよりは、とりあえずやって見て後から付け加えるようにしてやれば、とりあえず前に進むことができると思いますよ。小商いは世界の全ての人に届けるのではなく、世界の需要のおこぼれをちょっともらうだけでやっていけるという事を考えると、ライティングや発信のルールやこうした方がいいとか、沢山あるとは思うが、自分らしく気にせずに書けば良いと思います。小商いの基本はストレスな事はしないこと。笑

SNSも奥が深かった…!各SNSの特色や、「ブランド」「店舗」「作家個人」としての見せ方・機能をよく考えた上でアカウント自体を分けたり、ニーズによってSNSを使い分けるという目線と、「もの」だけを届けるのではなく、「想い」を届けるという多角的な視点が必要なのですね…!「どれだけ発信に、作品の魅力と想いを込められるか」が鍵となりそうです!

ネットショップの活用方法について

さあお次は、SNSからの導線作りで、出店先だけでなく、オンラインでも多くの方に届けて行きたいですよね。ブランドとして、どうネットショップで表現をしていけば良いのでしょうか。

Q1.ネットショップアプリの登録数が増えません… ネットショップのコツや見せ方は?

A1.ハシグチ)ネットショップアプリなど、形にはまった場所でやるのなら、お客さんは買う場所としか考えていないのでフォロワーが増えなくても気にしなくて良いと思います。それより、ブランドとして見られたいのではあれば、HPを作ることが大事。無料でHP作成できるサイトがあるので是非使って見てください。オンラインのメリットは、対面だと説明をしすぎたり、接客面でギクシャクしてしまうことがあるが、一方でオンラインは情報を詰め込め、それを受け手に無理なく見てもらえること。大事なのは注意点等はきちんと書き込むこと。オフラインとの対応は真逆の対応を意識しても良いかもしれません。
野村)お客さんを呼ぶ導線づくりが必要だと思う。Instagramのビジネスアカウントにして広告を打ち、認知度を上げるといいと思います。僕はこの自粛期間はオンラインを考える3ヶ月でした。分析ツールなどをしっかり見てわかったことは、みんなスマホで見ている場合が圧倒的に多い。ついHPはPCでつくりがちと思うんですけど…スマホ軸で考えるレイアウトだったり、HPで見やすいけどスマホでは見にくったりしていて、スマホで買いやすい導線に注意しなければならないと思います。

Q2.送料って取った方がいいの?

A2.ハシグチ)送料はちゃんととった方がいいですね。笑 全商品送料無料はしんどくなるだけですから。送料無料の金額設定は、平均購入価格のちょっと上に、送料無料の金額を設定する。(例:平均購入金額が4500円の場合、5000円で送料無料)単価を上げるための効果として使えます。セールも後で副作用がきますし、ブランドのものの価値を守れず、価値を下げることになるので定価で買ってくれた購入者に、今買っとけばよかったと思わせる可能性があるので、注意が必要ですね。

Q3.オンライン販売と対面販売。梱包の仕方や、封入しているものの差別化などはされていますか。

A3.ハシグチ)対面販売時は、注意事項は口頭で説明をして、オンラインでは取扱説明書・注意書きを入れてますね。
野村)オンラインストアで購入してくれる人は、(物理的・時間がないなど)店舗に来れない人が買ってくれると僕は思い込んでいて。糸季をメインの目的として、町歩きをしてもらえれる導線作りのために「ならまちマップ」というものを作成して同封しています。DMが送りづらい時代だけど、購入者にはなんでも詰められるので、うざくならない範囲で洗練された情報を伝えるような形はしっかり考えた方がいいかなと。何も入れないのはもったいないと意識しましょう。
ハシグチ)イベント出店する参加する時にも使えるかもね。実際に出店している場所のエリアのマップとか入れたり。

Q4.サスティナブルな取り組みはされていますか?

A4.ハシグチ)過剰梱包はしません。そういう取り組みや考えなどがわかるものが一緒に入っていると、より魅力的に映ると思います。

事業を拡大していくために

対面販売とオンライン販売、両方のデメリット・メリットを最大限理解した上で、自分自身も無理なく、だけど最大限の魅力で作品を届けていくことを意識していくことが重要そうですね。特にオンラインの場合は、お客さんと対面できない分、不安要素もありますが、その不安を取り除くためにどうアクションするかによって、安心感にも繋がるかもしれません!さて、徐々にオンラインでも対面での売り上げもSNSの発信の効果もあり、売り上げも出てきました!一人で続けてきた小商い。だけどちょっと猫の手も借りたくなってきた。。。そんな次のステップに進むための心意気やすべきことについて教えていただきました。

Q1.実店舗のこれからの未来は?(最終目標としての実店舗を設定することについて)

A1.ハシグチ)オンライン化は進んでいるが、ブランドとして実店舗があるのは、見てもらう場として大切だと思います。僕は、やりたいことを思っていることの必要に応じて、店鋪が必要になっていきました。勿論、店鋪があることで空間を作り込める利点はあるが、無理にそれをゴールに設定する必要はありません。自分の必要に応じて最終目標設定をして、店舗を持ちたいという気持ちがあれば、店舗でやりたいことがあるってことだから自然と店舗を持つようになると思います。

Q2.作業が追いつきません… 拡大していくには関わっていく人を増やしていくべきですか?

A2.ハシグチ)これは必須。自分の仕事は、デザインして新しいものを作っていくことが仕事と思った方がいいです。できるだけ制作を誰かにお願いする。大ロットのものは工場に任して、アトリエで作るものは自分とスタッフで作ったりするなど、ブランドを守るために自分がすべき仕事を整理する必要があるかなと。人に任せられないと規模を大きくできないので、時間かけて自分の求めるクオリティに依頼先を指導していきましょう。自分の一番の仕事はなんなのかに重きを置くのがいいと思います。

【お二人からみんなへメッセージ】

最後に、お二人から「小商いのスタート地点」にいる方々へ、メッセージをいただきました。

ハシグチ)最初は自分が作ったものが売れて嬉しい!ってなってビジネスチックに考える時期があったが、そこのバランスの取り方が大事で、その売れたという気持ちが最初は大切。あとは短期間で頑張りすぎず、長く続けていくのは、無理をしないこと。できるだけ波がないような無理がないようなルーティンづくりが大切で、利益は波があるが気持ちはフラットな作り方が大切だと思います。どうやったらうまくいくか成功した人の話を聞くことも必要だが、運とかタイミングとかの要素が大きい!自分を知ってくれる人を増やす・売り上げを増やすには、地道な努力が必要で、売り上げ・ファンが増えないと思いがちだが、結局運要素が強いです。運を引きつけられるのは、自分がどう努力してきたかということがマストな条件ではあるので、自分にタイミングが来た時に実際にキャッチできるかということですね。頑張ってください。

野村)売り上げが伸びなくて悩んでいる人もいるかと思うが、自分のものが足りない点があるかもしれないが、いったん置いといて、少なくとも何人かの人がすごいファンな人がいれば接触している人アプローチできている人が少なすぎると言うところを問題だと考えた方が幸せに生きていけると思います。僕は、自分のものはいいと思い込んでいて、それは自信があるし。もちろんレベルを上げることも必要ですが。僕は、自分も小商いと思っていて…自分ができる範囲で作ってつものでその中で一番いいものを多くの人に知ってもらって何人に響くかというのが勝負だと思っている。アプローチの仕方は調べると出てくるしお金がかかるが、地道な発信とSNSは、誰か見ているんで。SNSの発信は、初めはできても、だんだんできなくってきてしまいがちだが、自分は選ばれしものがだと思ってやっていくことが必要かもしれないですね。


まとめ
みなさん、小商い的「ブランディングってなぁに?」、発見や気付きは何かありましたでしょうか。どのテーマでも共通して言えるのは、自分が「これだ!」というものを「軸」として、時には周りの意見も受け入れつつ、無理なく一歩一歩進んでいくことが大切なんだと思いました。また、自分が「ブランドをどうしていきたいか」という問いは「自分がどうしていきたいか」ということで、そして、それを多くの人に届けるには、「どれだけ自分の想いを語れるのか」。考えるだけでは、始まらない。行動あるのみ!なのです。個人的にブランディングは、自分自身と向き合う大切な工程で、日々の生活のアップデート作業としても活かせるのではないか…なんて思ったりしました。多岐にわたる質問に真正面から向き合ってくださった、橋口さん・野村さん。この度はありがとうございました!

●もっと詳しく講義の内容を知りたい方は、動画版(有料/500円)をご覧ください!

○講師プロフィール
【ハシグチケント(KENTO HASHIGUCHI)】
1993年大阪生まれ、京都在住。2017年京都工芸繊維大学デザイン経営工学課程を卒業。大学3年の時から独学で鞄のデザイン、制作を行うようになり、2017年春、大学の卒業と同時に本格的に同ブランドを立ち上げた。2019年9月に初の直営店「酢橘堂」を京都元田中にオープンさせた。 
webサイト/ ▶︎ https://www.kentohashiguchi.com/
Twitter ▶︎ https://twitter.com/KentoHashiguchi
note ▶︎ https://note.com/mushoml84
Instagram ▶︎ https://www.instagram.com/kentohashiguchi/

【野村 泰嵩(ヤマヤ)】
1993年生まれ。奈良県出身。服や雑貨が大好きで、大学卒業後、大手バッグブランドを経て家業である広陵町の靴下工場「ヤマヤ」に入社。現在は、靴下の企画や営業、ならまちにある直営店「糸季」の運営補助(WEB・SNS関連)を行う。他、広陵町中小企業・小規模企業振興委員会の委員も務める。
・Twitter: https://twitter.com/v_qdo
・Instagram:https://www.instagram.com/siki_nara/

○お二人の共同YouTubeチャンネル:『#ひとブラraidio

イベントレポートの他の記事